季刊刑事弁護65号(2011,spring)

季刊刑事弁護編集部

2,000円(税込)

現代人文社

[決定!第8回季刊刑事弁護新人賞]
【最優秀賞】情状弁護としての福祉的支援の必要性 高橋千恵
【優秀賞】離島で限られた資源を活用して得た釈放 寺田明弘
【優秀賞】責任能力が問題となる要通訳事件の難しさ 大坂恭子
【特別賞】名誉回復手段としての被疑者補償制度の活用 田中広太郎
[特集:最高裁判例と事実認定適正化の動き]
本特集の趣旨 中川孝博
(1)強盗強姦被告事件/事実誤認の判断基準が問題になった事例1 平尾嘉晃
(2)TATP殺人事件/「合理的な疑いを差し挟む余地がない」の意義 吉田 茂
(3)大阪地裁所長襲撃事件/アリバイ立証の責任および自白の信用性評価に関する注意則 小林寛治
(4)強盗殺人等被告事件/有罪破棄判決を破棄した事例 井原誠也
(5)防衛大教授痴漢冤罪事件/事実誤認の判断基準が問題になった事例2 佐藤善博
(6)和歌山カレー事件/有罪判決を維持した事例 高見秀一
(7)殺人未遂等被告事件/事実誤認の判断基準が問題になった事例3 関口和徳
(8)銃刀法違反被告事件/無罪判決を破棄した事例 斎藤 司
(9)大阪母子殺人放火事件/情況証拠による事実認定と合理的な疑いを差し挟む余地がない証明との関係 後藤貞人+斎藤 司
【座談会】最高裁による事実認定の適正化の「第二の波」 石塚章夫/今村 核/大出良知/神山啓史/川崎英明/守屋克彦/中川孝博

[特別企画:郵便不正事件を検証する]
【座談会】郵便不正事件はなぜ起こったのか-事件の背景と検察捜査の問題点を探る 郷原信郎/竹田昌弘/弘中惇一郎/大出良知
郵政不正事件 (厚労省元局長事件)の弁護活動 大木 勇

[巻頭]
国際人権法から見た死刑制度---死刑求刑裁判員事件を弁護する若き弁護人のために 海渡雄一
[裁判員裁判レポート]
自首が認められて求刑を大幅に下回る判決となった事例 古賀大樹
「接見ビデオ」を裁判員法廷で上映して心神喪失を主張 高野 隆+趙 誠峰
[刑事弁護レポート]
尿中MA・AP比率に関する検察官の主張を排除して無罪とした事例 山本啓二
証拠開示に基づいた弁護活動により無罪となった外国人事件 佐々木 亮
爪ケア事件逆転無罪 高平奇恵
[Q&A刑事弁護]
知的障がいのある被疑者・被告人の弁護 掛樋美佐保
[Q&A少年事件]
被害者との示談、被害者保護制度への対応 村中貴之
[世界の刑事司法]
【変動するアジアの死刑3】アジアにおける死刑廃止のフロント・ランナ---韓国と台湾 デイビッド・T・ジョンソン/訳:田鎖麻衣子
【イギリス刑事司法の動き15】弁護側証拠開示 幡新大実
[刑事弁護日誌]
過疎地の弁護活動 東 忠宏
[新人弁護士日記]
弁護士1年目を振り返って 鈴木陽大
[司法修習 日々の徒然]
裁判員裁判について 朝妻 健
[ロー・スクール通信]
誰のための給費制なのか 谷川浩輔
[続・事件の風土記]

青空の下で、汗を流して働きたい 毛利甚八

[連載]
【少年事件研究会 リレー報告11】多数の窃盗事件を行った少年の付添人活動 東京弁護士会「付添人プラクティス」
【事例から学ぶ証人尋問のテクニック!(番外編)】再び、調書を示す反対尋問について---とくに田中伸一判事の「証人の検察官調書を示す尋問」をめぐって 大阪弁護士会刑事弁護委員会ダイヤモンドルール研究会ワーキンググループ
【法律家のための犯罪学入門7】イタリアにおける触法障害・ 高齢者の処遇について 浜井浩一
【訴訟能力の研究3】自閉症 北潟谷 仁+高岡 健+木村一優
【孫子の兵法に学ぶ法廷戦略3】優れた弁護人の勝ち方、5つの教え(軍形篇) 八幡紕芦史+中野勝之+堀 悠子
【桜丘だより34】T弁護士の裁判員裁判 櫻井光政
[刑事弁護ニュース]
ICレコーダで明らかになった自白強要の実態---大阪府警東署事件が示す可視化の必要性 秋田真志
シンポジウム「『死刑』事件の弁護実践と展望」 中山博之
日弁連主催・富久町中町会共催の「刑死者の慰霊祭」開催される 編集部
第11回国選弁護シンポジウム開催 南川 学
矯正施設における読書を考える 編集部
「裁判員裁判弁護技術研究室」設置 神山啓史+岡 慎一
国際犯罪学会第16回世界大会へのお誘い 宮澤節生
[ブック・レビュー]
八幡紕芦史ほか著『入門法廷戦略』浦崎寛泰
[判例レビュー]
金沢地判平22・7・13/甲府地判平22・8・19/
福岡高判平22・9・16 中島 宏