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高校までの数学・物理・化学における学習内容と、大学でのいわゆる数学・物理・化学の内容とでは大きな差があり、特に工学分野では、この3つの科目の区別を明確につけることは非常に困難である。例えば、物理と化学に関しては共通の内容があり、物理化学という科目が存在している。また、数学は物理や化学を理解するためのツールとなる場合が非常に多い。
本書では、多くの大学生が最初に戸惑うような数学の内容を、厳密性には多少目を瞑って、わかりやすく説明することに重点をおいた。できる限り公式を導出する過程を示し、例題を通してさらに理解が深まるような構成となっている。
初版刊行以来、本書の記載について多くの改善の助言をいただき、修正を行ってきた。増補第2版では、発展学習A(ベクトル解析の応用)・B(線形計画法と双対問題)を追加した。