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終戦による価値観の正反対への転換!
それは少年にとって独自に自らの価値観の形成を強いるものだった。そして到達したものが平和国家の建設である。戦後80年弱、戦火を交えることなく歩んだ日本が国際情勢の変化という名目で、他国への攻撃能力を持とうとしている。かつて過ちを犯した指導者たちの姿を描き、軍人の矜持とは何かを現在に問うメッセージ!合わせてルソーへの思いと様々な“差別” 問題へのアプローチを展開する。
目次
Ⅰ 東條英機と近衛文麿の戦争政治──自覚なき無責任性
はじめに
1 東條英機画集出版の力
2 東條英機自決失敗の様子
3 近衛文麿の思想と行動
4 驚くべき個性の東條英機の箴言
5 関東軍の下克上謀略
6 陸軍大学同期生東條と今村均の違い
7 近衛文麿の無力な罪
8 昭和一四年間戦争の指導者たちの罪
9 今に続く無責任体制の国柄
Ⅱ 武士の一分から軍人の本分へ──明治の軍人・石光真清
Ⅲ 偉大な才能の破格者ルソー追慕の記
――懺悔は語られざる哲学だが、『告白』は追想の文学だ
訳者について/「ルソー追慕の記」補足
Ⅳ 恣意的な差別の論理
──超えるために求められるのは主体的人間
1 差別を超えた陰徳
2 差別の百面相
3 主権思想の喪失
4 差別の元凶は貧困と権力
5 差別認識の相違
6 男女間の差別観
Ⅴ 私の私小説論
あとがき