児童期・青年期のメンタルヘルスと心理社会的治療・支援(精神療法 増刊第11号)

本田秀夫・精神療法編集部 編

3,300円(税込)

株式会社金剛出版

児童期・青年期のメンタルヘルスには、さまざまな課題が含まれる。発達は十人十色で、それぞれに独自の世界がある。特に、思春期・青年期は「大人」への成長の過渡期として、その早さにも個人差が大きいため、慎重なかかわりが必要である。一方、わが国の児童相談所における児童虐待の相談件数は増加の一途をたどっており、逆境的小児期体験が子どもたちのメンタルヘルスに及ぼす影響も懸念される。急速なSNSの普及や、近年のコロナ禍による生活の変化なども子どもたちの生活に影響を与えていると思われる。

本特集では、児童期・青年期特有のメンタルヘルスの問題から、神経発達症、アタッチメントとトラウマ、不安やうつといった精神症状、行動の問題から、摂食症まで幅広く項目を立て、先端的に臨床を実践されている先生方に心理社会的治療と支援についてご執筆いただく。

児童・青年期の問題には家族も切り離せない。また神経発達症の支援には多機関の「つなぎ」の視点が必要不可欠である。本特集を通じて、多くの読者に思春期・青年期のメンタルヘルスと心理社会的治療・支援についての理解を深めていただけるだろう。