破滅をもたらす原発回帰政策の暴走

京都・市民放射能測定所 編・発行

500円(税込)

耕文社

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2024年1月1日能登半島地震が発生しました。
200名以上の方が亡くなられましたが、志賀原発でも重大な損傷が発生しました。停止中だったのが幸いでしたが、変圧器が破損して2万リットルもの油流出事故が発生、さらに3 系統ある外部電源のうち2系統が断絶しました。津波がなくても外部電源は簡単に喪失してしまうことを見せつけられました。
また被害にあわれた地域の孤立状態を見ると、原発事故が起きた時の避難計画が机上の空論であったことがはっきりしました。
日本列島には未知の活断層が3万ヵ所以上あると指摘する研究者もいます。地震を完全に 予測することは不可能です。私たちは二度と放射能汚染を起こしてはならないし、原発の危 険性について警鐘を鳴らし続けなければならないと思います。
京都・市民放射能測定所は、2011年3月に起きた福島第一原発事故を受けて2012年5月19 日に開設し、12年間にわたって食品や土壌などを測定し、その結果を公表してきました。今 なお放射性物質が土壌に残り、一部の食品には危険なレベルの汚染が見つかる事例もあります。本パンフにも、2021年から2023年までの、当測定所が測定してきた結果や歩みを載せて います。
そして当測定所は、様々な研究者の方と連携し、原発の危険性、内部被ばくの危険性や小 児甲状腺ガンをはじめとする健康被害の問題等について、つどいや学習会などで取り上げて きました。その成果を6冊のパンフレットにまとめています。
特に本パンフ(第6号)は、いまの「原発回帰政策」の破滅的な危険性を載せています。 これは2023年5月の当測定所開設11周年のつどいで、市川章人さん(京都自治体問題研究所・原子力災害研究会)に講演していただいた内容を、当測定所の責任でまとめさせていた だいたものです。
福島原発事故後から原発反対の世論が圧倒的でしたが、この数年は原発再稼働を容認する声も増えてきています。そのような時だからこそ読んでいただきたいのです。
よろしくお願いいたします。
2024年4月
京都・市民放射能測定所