エラーが発生しました。
運動生理学では「人体にどのような負荷が加わると、身体の機能はどのように適応するのか」を知ることが目的です。これまでの研究により、「ヒトには、これまで考えられてきたより高い適応力が備わっている」という事実が浮かびあがってきました。この成果は、スポーツにおける競技力向上のみならず、一般の人の体力の維持・増進あるいは不可能だと思われていた活動の実行(たとえば、三浦雄一郎氏の80歳でのエベレスト登頂)などに、少なからず貢献してきました。超高齢社会を迎えようとしている日本では健康寿命の延伸が求められ、そのためには運動生理学の知識が重要となってきます。
本書は「運動生理学」の入門編を終え、さらなる知識を求めようとする人のために、咀嚼するのに高度な知識が必要な専門書を読み解く前の書として刊行しました。入門書と専門書を橋渡しすることを目指し、メモを書き込むスペースを広く設けるとともに、重要な内容をキーポイントとしてところどころに記載しました。また本文が長くなり過ぎないように、補足説明として欄外に追記するなどの工夫もこらしました。
スポーツ科学を専攻する学生・大学院生はもとより、理学療法士・作業療法士養成校の学生、地域社会におけるスポーツの指導者、アスリートあるいは研究者にお薦めの1冊です。