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人生が、ある一言で変わることがある。自分の人生を支えてくれた言葉がある。もし、あの瞬間、その言葉に出会っていなければ、「今の自分自身は存在しない」とさえ言えるような、そんな大切な言葉が、人それぞれ心の中にあるかもしれない。それは単に綴られた“文字”としての言葉ではなく、一瞬間に遭遇した、自分に大きな影響を与えた言葉である。それは誰かが発した言葉かもしれないし、自分の頭の中にふと浮かんだ言葉、自分の中で醸成されていった言葉かもしれない。
今、先の見えない、何となく生きにくい雰囲気が世の中を覆っている。こうした時代を生き抜くには何が必要なのか?
本書では、それを「主体性」とそれを生み出す言葉に求めた。
今、生きることに大きく悩んだり、人生で葛藤している人も多いかもしれない。執筆者の体験を通したリアルな言葉から、読者の心を揺さぶり、背中を押すことを目指した。前へと進む、あるいは自分自身を変化させるために、言葉を自分のものにしてゆく、あるいは言葉を自分の中に取り込むためのヒントを提供できればと願っている。
39人の執筆者が紹介する言葉が刺激となって、読者が自分の人生を振り返り、主体的な人生を送るためにそっと背中を押してくれる言葉を探してみて欲しい。主体性を生み出す言葉は、自ら創り出すことができる。読者それぞれにとって、大切な「言の葉」が生まれることを期待したい。
臨床心理学、スポーツ心理学を学ぶ学生、カウンセラーなどのこころの臨床家、こころに寄り添う専門家の副読本として、またこころの悩み・葛藤を感じている人自身が、自らの力で生きていくきかっけとなる、こころのサプリメントとしてお薦めの1冊です。