季刊 刑事弁護117号(2024,Spring)

季刊 刑事弁護編集部 編

2,200円(税込)

現代人文社

決定!第21回季刊刑事弁護新人賞
最優秀賞 事件は現場で起きている―スナック喧嘩犯人誤認事件●西 愛礼
優秀賞 正当防衛で逆転無罪●湯浅彩香

[特集]新しい性犯罪規定の解釈論
本特集の趣旨―新しい性犯罪規定と刑事弁護への影響●斎藤 司
新しい性犯罪規定の解釈―同意しない意思の形成等が困難な状態」要件をめぐって●嘉門 優
刑法176条1項8号の意義について●佐藤陽子
新しい性犯罪規定と欺罔類型について●菊地一樹
イギリスにおける性的行為の処罰と欺罔・錯誤に基づく同意●橋本広大

特捜部検事取調べの特別公務員暴行陵虐罪該当性及び付審判決定の判断基準―プレサンス元社長冤罪事件における大阪地裁決定を題材として●中村和洋
緊急座談会 刑事手続IT化はどこに向かうのか●久保有希子/田岡直博/山本了宣/水谷恭史

[刑事弁護レポート]
予見可能性や回避可能性に合理的な疑いがあるとして無罪となった事例●林 順敬
通り魔事件で心神喪失となった裁判員裁判の事例(統合失調症・境界知能)●神林美樹
監視カメラのレンズに手袋等を被せた行為を正当な権利行使として一審破棄自判した控訴審無罪判決●後藤貞人

[少年事件レポート]
年齢切迫の特定少年の裁判員裁判対象罪名事件で保護処分を目指した事例●田中 拓

[連載]
この弁護士に聞く●五十嵐二葉 インタビュアー:和田 恵
重罰化要因となる社会的類型の研究 連載の趣旨●金岡繁裕
重罰化要因となる社会的類型の研究(1) 被害者1名の通り魔・無差別殺人(上)●岩本憲武
桜丘だより 性的姿態撮影処罰法施行●櫻井光政
事例から学ぶ証人尋問のテクニック!Part3(2) Winny事件はどう準備を進めたのか―反対尋問の視点から(その2)●ダイヤモンドルール研究会ワーキンググループ
日々の刑事弁護の実践例から理論を考える(18) 公判前整理手続の職権取消の可否●林 良介/伊藤 睦
日々の刑事弁護の実践例から理論を考える(19) 結審後の訴因変更の許否●髙山 巌/正木祐史
先端的弁護による冤罪防止プロジェクト、始動!(1) 「先端的弁護」とは何か●宇野裕明
検証刑事裁判(18) 原判決の責任能力の判断手法には問題があるなどとして、心神耗弱を認定した原判決を破棄し、心神喪失を認定した事例●田岡直博
ケース研究・責任能力が問題となった裁判員裁判(8) 高次脳機能障害による心神耗弱とされ執行猶予となった事例●森岡かおり/林 大悟/村松太郎
私の弁護人遍路(3) 菩提道場―スタッフ弁護士時代●菩提山
通訳人随想録(5) 沖縄の法廷で50年(2)●丁海玉
法律実務家のための心理学入門㉔ 司法取引の心理学(3)●若林宏輔
法律家のための犯罪学入門 少年院の在院少年から見えてきた闇バイトの現実●浜井浩一

[文献案内]
実務に役立つ論文紹介●南川 学
ブック・レビュー ブライアン・K・ジョンソン=マーシャ・ハンター著/大森景一ほか訳『法廷弁護における説得技術―法廷できわだつ弁護士になるために』●津金貴康
ブック・レビュー 安部祥太=鴨志田祐美=李 怡修編著『見直そう! 再審のルール―この国が冤罪と向き合うために』●木谷 明