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【概要】
●特集「地球環境時代のまちづくり」は、琵琶湖を介して古くから共通の生活文化が育まれてきた近江地域の、水辺に誕生してきたバイオリージョナルな社会の姿を再確認し、自然環境や景観を生かした新しい地域づくりの方法について考える。
●特集「子どもを育むまちづくり」は、高度情報消費社会の進展、ライフスタイルや価値観の多様化、家族の形の変容に伴い、子育て環境が大きく変化して少子化が進む現代社会において、子どもを育むための地域づくりを考える。
●特集「帝都復興百年のレガシー」は、震災復興橋梁や同潤会の住宅建設の特徴、帝都復興で生み出された大公園の現在までの転変などを通して、関東大震災発生から100年目での帝都復興レガシーの変容を確認し再考することで、これからの生活のあり方について考える。
●特集「横浜都市デザインの50年」は、定性的で曖昧な都市デザインという概念を明確に自治体行政の中に根付かせ、部局を明確に位置づけて、多彩な人材により理論構築と実践展開を同時に進行しながら都市デザイン手法が育まれてきた、日本の都市デザインを牽引する都市「横浜」の50年をふりかえる。
●特集「小田原のなりわいまちづくり」は、神奈川県小田原市がまちづくり政策研究を始めるため2000年に設立した「政策総合研究所」により引き出されたコンセプト「なりわい」や「邸園文化」に共鳴しつつ独自に取り組む市民や事業者、「政策総合研究所」の立ち上げに携わった人びとのまちづくりの歩みに焦点を当て、約20年間に渡る変遷を概観して成果と課題を取り上げる。
●事例集「日本列島まちづくり」では、暮らしや生業の空間を再編成した4事例、広場の2事例、人が介在せず街だけで自律する人と街と町の関係の新しい事例の全7事例をもとに、各地域の課題解決に向けた着眼点や、その課題解決に向けたプロセスや仕掛けなど、魅力あるまちづくりを紹介する。
●地域レポート「みんなの中標津プロジェクト」は、『造景2022』で取り上げた地域レポート「中標津町における〈文化的〉景観の取り組み」の第二回。中標津町が景観計画を作成し景観行政団体に移行したことを受けて立ち上げられた組織「みんなの景観なかしべつプロジェクト」の設立に至るまでの経緯と、活動事業を紹介する。
●連載記事「本邦都市物語(5)宿駅都市 神奈川・川崎・浦和・大宮」では、お互いに近接しているにもかかわらず異なる近代化の道を歩んできた、東京駅周辺の東海道の宿駅都市である神奈川と川崎、中山道の宿駅都市である大宮と浦和の例を通して、大きな変化をとげた現在の宿駅都市のなかに、かつての宿場としての痕跡がどのように生きているかをふりかえる。