親切で世界を救えるか ぼんやり者のケア・カルチャー入門

堀越英美 著

2,090円(税込)

太田出版

なぜ鬼の頸(くび)が斬れない剣士・胡蝶しのぶは子どもたちの人気者になったのか?

『エモい古語辞典』『不道徳お母さん講座』『女の子は本当にピンクが好きなのか』の著者、注目の最新作。

『鬼滅の刃』から『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』『すずめの戸締まり』『ミッドサマー』『コンビニ人間』『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』――現代のポップカルチャーを支えるキーワードは、「ケア」。

流行りの「ケア」ってちょっと難しそう……?
でも、私たち大人だって、人に優しく、思いやって生きていきたい。

「ケア」=抑圧的で退屈でつまらない 虚無と冷笑の時代を終わらせ、
「ケア」できる人=かっこいい! の時代へ。

●愛される「学級委員的」キャラクター、竈門炭治郎と胡蝶しのぶ(アニメ『鬼滅の刃』)●「経済人」予備軍として扱われる大学生、責任主体とみなされない主婦(『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?』)●ヒロインは家父長制にとらわれた退屈なお母さん(映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』)●家父長制の国のハロウィン 暴動からボン・ジョヴィへ(統一教会との関連が取りざたされる「家庭教育支援条例」と岸政彦『断片的なものの社会学』)●コントロールできない人生とナラティブ・セラピー(アニメ『平家物語』)●親切≠道徳 絆ではなく親切で繫がるには(映画『すずめの戸締り』)

ネットで話題の連載が待望の書籍化。