外交と戦略

村田晃嗣 編著

3,300円(税込)

株式会社彩流社

日米外交史、国際関係理論、軍事・戦略論……
第一線の研究者による多角的論集!

アメリカ外交史・日米関係史を専門とする同志社大学名誉教授の故・麻田貞雄氏(2019 年逝去)を偲び、その指導を受けた研究者たちにより執筆された追悼論文集。執筆者はそれぞれ第一線で活躍する気鋭の研究者であり、研究分野は多岐にわたるものの、いずれも現下の国際情勢への示唆に富む力作。「麻田歴史学」の影響が本書全体に表れている。

目次
はじめに………………………………………………………………………………………………村田晃嗣
第1章 英米融合型軍事同盟の成立とその意義
     ──新しい軍事同盟論の可能性を求めて(試論)……………… 柴山 太
第2章 東アジア戦略関係史の試み
    ──大国間地政学ゲームはいかに変遷してきたのか…………… 川﨑 剛
第3章 幣原総理の「外交的勝利」としての憲法九条………………………大越哲仁
第4章 アイゼンハワーの中の政軍関係──元帥と大統領…………………小出輝章
第5章 米国の広報外交「平和のための原子力」の終焉
   ──非同盟諸国/開発途上国、ユーラトムへの米原子力外交の焦点変化…友次晋介
第6章 米国平和部隊から青年海外協力隊へ
    ──国際ボランティア事業の伝播……………………………………………… 岡部恭宜
第7章 理念としての多国間主義──ドイツ外交のプラグマティズム……中村登志哉
第8章 「マハンの亡霊(ゴースト)」再び?
    ──中国における「海権論」と麻田貞雄教授の研究……………………森田𠮷彦
第9章 外交史の研究者はなぜ理論を使わないのか
    ──研究者の「生存競争」を超えて…………………………………………… 中谷直司
第10 章 米国のTPP離脱と日本の通商外交
    ──新古典派現実主義によるTPP 11 形成過程分析…………………寺田 貴
第11 章 ローフェア(lawfare)概念再考
    ──アメリカの対テロ戦略の文脈において………………………………… 二村まどか
第12 章 オバマ政権のリバランス──アジア回帰戦略と日米同盟……………小谷哲男
第13 章 都市は外交する──日米比較……………………………………………………… 村田晃嗣
麻田貞雄さんの思い出…………………………………………………………………………………入江 昭
麻田貞雄教授 略年譜および主要著作目録
註/人名索引/事項索引/編著者・執筆者紹介