国境の島々のダイナミクス-インバウンド観光をめぐる九州・沖縄のポジショナリティ・シフト

高木 彰彦

3,850円(税込)

古今書院

今世紀に入り、日本を取り巻く海洋環境は大きく変化してきた。海洋資源や領海意識の高まり、アジア諸国の経済成長に伴い、直接海路で日本の国境地域を訪れる外国人観光客が急増した。これまで国土の「はて」として位置づけられてきた日本の島々は、今やアジア諸国を視野に入れた国境地域としてダイナミックに変動しつつある。一方、海洋資源や防衛的観点からも国境離島に対する関心は高まっている。本書では、日本の国境地域における訪日外国人旅行者の急増とそれに対する地域社会の対応の現状を把握し、その問題点や今後の課題について検討する。