歌いながら人生を

アマリア・ロドリゲス 著, カウド・ヴェルデ 訳

1,900円(税込)

株式会社彩流社

「アマリアの詩人の魂は大衆の歌 〈ファド〉」を芸術に高めた」(岩波ホール総支配人・高野悦子)。「暗いはしけ」を歌って、世界的名声を博したポルトガル・ファドの女王アマリアの魅力をあますところなく伝える全詩集!

【目次】
はじめに
目次
第一章 歌いながら人生を
歌いながら人生を歩み始めた
この風変わりな人生
ああ 私のこの苦しみ
川で洗濯したあの頃
あなたの瞳はふたつの泉
鰯を求めて
あの頃のままで
松よ 私に似たものよ
失くしてしまった 私の心
今のあなたでなかったら
ファドを抱いて
誰かを好きになると
騙してばかり

月の花
蜜より甘いあなた
ああ マリア
嘆きのファド
小さな川
暗い気持ち
ああ 人とは 人生とは
蜜の恋 苦い恋
私は野の娘
風の翼
叫び
愛が生まれますように
幼子イエス
陽気な楽隊
幼い聖ジョアンさま
第二章 素顔の私をご覧になりたいなら
頭のこの中は
歌うほどに
美しい村娘
いい香りの洗濯女
野山で自由に過ごさせて
お月さまと追いかけっこ

緑のスカートのお嬢さん
文字の読めるお嬢ちゃん
日曜日になると
翳りをたたえた あなたの瞳
そのままのあなたが好き
少女よ
人の世は続く
とりとめのない四行詩
豆のカタリーナ
オレンジとミカン
私のお鍋
波のお話
イナゴは三百三十五匹
グリロ
ダンゴムシ
蚊が私の目を刺した
私が愛でるヤギ
第三章 血を吐く思いで
潰え去った人生の日々
かつて時は
あなたを待ち続けた
魂は病み
恋は嫌いです
二人の彼
居場所のない心
どんな定めに操られて
もし 人生が
心に巣くうのは
道を見失った私
自分が哀れで
幻想
絶望
忘れていられる人は
見失った人生
春が来た
月に向かって歌いたい
故郷の人々よ
さようなら友よ
野があり 花があり
私の罪をお許し下さい
その後は……言わずにおきます
第四章 手紙
ヴィトリオ・ネメジオへの手紙(Ⅰ)
ヴィトリオ・ネメジオへの手紙(Ⅱ)
妹デティーニャへの手紙
アメリア・レイ・コラソへの手紙
アマリア・ロドリゲス年譜
訳者あとがき
奥付