哲学は化学を挑発する

落合 洋文 著

2,200円(税込)

株式会社化学同人

化学とは何だろう? 哲学の眼から見える化学とは? 個別的,具体的な問題を追求する化学に対し,哲学は熟慮や内省によって全体を俯瞰する.本書では,両者をつなぐ「化学哲学」の可能性を議論し,化学に対しても哲学に対しても,新たな知見を提供する.月刊『化学』好評連載「化学者のための哲学 哲学は化学を挑発する』を大幅に加筆・修正し,待望の書籍化.

<目次>
はじめに
第Ⅰ部 化学の哲学を発掘する
  第1章 根っから哲学的な化学
  第2章 不都合な真実
第Ⅱ部 化学の歴史的,哲学的な背景
  第3章 その昔,科学と哲学は一つだった
  第4章 19世紀,近代化学が誕生する
第Ⅲ部 化学では解けない化学の問題
  第5章 元素を生んだ化学の遺伝子
  第6章 分子の中の幽霊
  第7章 結合はつくられた!?
  第8章 化学と物理
  第9章 古典的分子像と量子化学的分子像
  第10章 オービタルの撮影に成功
  第11章 化学は物理学に還元できるか
  第12章 理想気体のもう一つの理想
第Ⅳ部 哲学の問題を化学から見ると
  第13章 経験論と分子科学
  第14章 天動説と分子構造の共通点
  第15章 科学的実在論を化学から見ると
  第16章 分子は設計できるか
  第17章 知識はいかにつくられるか
  第18章 アフォーダンス
  第19章 世界はつくられる
第Ⅴ部 哲学と化学の,これから
  第20章 AIと化学と哲学と
おわりに
引用文献
用語解説
人名索引
索引