花売り剣客4 ── 見知った男

八神淳一 著

165円(税込)

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真央は江戸にやってきて、花売りをはじめて半年になる。ゆえあって許嫁の圭一郎を斬り捨て、西国の藩を飛び出して七か月が過ぎようとしていた。「もしや、小谷様の娘御の真央どのでは?」江戸藩邸詰めの三崎啓吾からそう声を掛けられた。七ヶ月ぶりに、名字で呼ばれ、真央は一気に武家時代に戻る。夜、捨てた国の藩士からもたらされた話に慄然とした。国家老が公金横領を働いており、その罪を一切合切、圭一郎に被せたというのだ。無実の許嫁を斬ってしまったということか……。江戸で岡っ引きの政造と恋仲になっていた真央に、あろうことか三崎圭吾が岡惚れして──過去の憂いに色と剣が交錯する圧倒的人気の短編連作、8年ぶりの再開、第一弾!!

【著者略歴】
八神淳一(やがみじゅんいち) ─ 熊本県生まれ。大学卒業後、雑誌編集者を経て作家デビュー。物語の面白さに独特の官能描写がからみつく作風は多くの読者を魅了。『艶剣客』は15巻まで続く代表作となり、映画化もされた。