ショッピングモールの社会史

斉藤 徹 著

1,500円(税込)

株式会社彩流社

人や物の集まる「場」であり、今や巨大化・エンターテインメント化するショッピングモール/センター。その歴史と建築様式の変遷を、成り立ちから現在までひもとく、初の通史。

現代の高度消費社会において最も効率的に人々の消費欲望を喚起させ、充足させる装置、それが「ショッピングモール/センター」。アメリカで飛躍的に発展し、建築様式、立地、業態、コンセプトとさまざまな変化・進化を遂げたモールのこれまでと今を、モータリゼーションなどの時代背景との関わりや、革新をもたらした商業施設デザイナー・ジョン・ジャーディや「モールの神様」ビクター・グルーエンら立役者の存在にもスポットを当てて通覧。図版多数収録。

【目次】
はじめに
第一章 ショッピングセンターの萌芽
 第一節 ショッピングセンター前史
 第二節 米国におけるショッピングセンターの萌芽
 第三節 米国における初期の郊外ショッピングセンター
第二章 商業施設の郊外拡張とショッピングセンター
 第一節 自動車の普及と住宅の郊外化
 第二節 ニューヨーク万博に見るフロンティアとしての郊外
 第三節 商業施設の郊外移動
 第四節 百貨店のモータリゼーション対応
 第五節 リージョナル・ショッピングセンターの誕生
第三章 モールの神様ビクター・グルーエン
 第一節 ショッピングセンターの父
 第二節 大戦後時代へ向けて
 第三節 未来都市としてのショッピングセンター
第四章 七〇年代以降のショッピングセンター
 第一節 多様化するショッピングセンターの姿
 第二節 都市再生のための装置
第五章 日本のショッピングセンター史
 第一節 明治〜昭和初期時代の商業施設開発
 第二節 昭和初期の商業集積開発 ──地下街と民衆駅
 第三節 戦後の地下街開発
 第四節 ショッピングセンター概念の導入
 第五節 日本最初のショッピングセンター
 第六節 本格的リージョナル・ショッピングセンター
 第七節 共存共栄型ショッピングセンターの開発
 第八節 ファッションビルの登場
 第九節 街づくりとショッピングセンター
第六章 ショッピングモール時代の終わりとはじまり
 第一節 九〇年代以降のショッピングセンターの動き
 第二節 ショッピングモール時代の終焉
 第三節 日本におけるショッピングモールの可能性
あとがき

主要参考文献