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「住宅建築は誰か特定の個人の制作品では断じてありません。それはその建設のために結集された人々の共有の制作品であり、ことばをかえていえば、人びとが相互に生活の場をつくりあげていく活動が生み出す集団の共同作品であり、集団の生きざまや心のありようを人びとが意識するとしないにかかわりなく表現しているものなのです。」平良敬一(『住宅建築』創刊号より)
1975年5月に創刊した『住宅建築』。創刊者の平良敬一(1926年〜2020年)は、『国際建築』『新建築』『建築知識』『都市住宅』『SD』など数々の建築雑誌の立ち上げ・書籍の刊行に携わった。500号を迎える今回の特集では、平良敬一と『住宅建築』を振り返る。
益子義弘さん、内藤廣さん、堀部安嗣さん、布野修司さんらに想いを語っていただいた。また、これまで誌面を飾った大橋富夫さん、畑亮さん、山田脩二さんの写真を紹介する。各地の街並み、里山、住まい、人々の生活──。写真家がとらえたそれぞれの「場所」は、いまどのように映るのか。
平良敬一と『住宅建築』の歩みを通して、これからの建築を考える。