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3・11原発事故が起きる前、福島県田村市都路町は、シイタケ原木生産で質、量ともに日本の代表的な産地だった。事故後は放射能汚染により原木の生産もシイタケの栽培もできなくなっている。いま、里山での生業が奪われた人々はどうしているだろうか? 結いや共有林というコモンズを備えていた集落の人々は、それでも山に生きることをあきらめていなかった――現地に通い続けた著者(東京新聞記者)が、人々の素朴な言葉から自然とともに生きてきた暮らしのありようを本橋成一氏の力ある写真とともに伝える。
【目次】
第1章 途切れた循環
第2章 「結」で炭を焼いていた
第3章 森林組合――ここで暮らしが続くように
第4章 自然の恵みに気が付いた
第5章 取り戻した山
第6章 絶やしたくない
第7章 150年の山づくり