「講談社の絵本」の時代

永峯 清成 著

1,600円(税込)

株式会社彩流社

少年少女を「歴史の虜」にした絵本の時代があった! 昭和11年から17年まで<読む雑誌から見る雑誌>へとして豪華な絵本を少年少女向けに刊行。著者が歴史作家になるほど魅入られた絵本の世界と戦時下の庶民の生活を描く。

【目次】
絵本との出逢い――序に代えて
  胸をときめかせた絵本との出逢い
  原画を集めた展覧会
  『国史絵話』の原本はどこに

「講談社の絵本」の時代
  満州事変と二・二六事件 
  小学校低学年の想い出
  二宮金次郎とピアノの女教師

歴史絵巻『国史絵話』
  日本の国の始まり、天地開闢の図
  源平の時代
  元弘の乱から南北朝時代
  信長、秀吉、家康の戦国の世
  幕末から明治維新の世
  大正時代を飛び越して昭和の時代へ
  支那事変を引き起こし、中国と全面戦争

昭和の残照――名古屋・下町の風景 一
  幼児期は前世か
  悪所中村遊郭の界隈
  下町の風景と父の想い出
  中村観音の前の活動写真館
  洋画 「戦艦エムデン」

昭和の残照――名古屋・下町の風景 二
  質屋と男装の麗人
  カフェのある夜景
  火事と消防自動車と銭湯と
  「明治節」と「紀元節」の歌

『相撲画報』と大相撲と双葉山
  相撲大好き少年
  思い出の番付表
  三横綱が敗れた名古屋準場所

懐かしい『童謡画集』
  「あの町この町」
  「まり と とのさま」
  「青い眼の人形」
  文部省唱歌の「汽車」

最初の絵本は『乃木大将』
  武士と軍人
  感動した『楠木正成』
  壮絶な死だった『軍神西住大尉』
  日露戦争と『廣瀬中佐』
  『感激絵話 動物美談』
  ふるさとの景色と『童謡画集』

「講談社の絵本」と東京への列車の旅
  お上りさん
  『国史絵話』の天の岩戸の場面と丹那トンネル
  先祖は平家の一族

「講談社の絵本」と東京見物
  省線電車の登場
  二重橋の美しさと西郷隆盛の銅像
  靖国神社と遊就館と明治神宮
  見よ東海の空明けて―

「講談社の絵本」総目録

おわりに