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古くから長崎と上海は東シナ海を挟んだ 海のゴールデン・ルートだった。 帝国主義の時代、欧米の強は中国を蚕食し各地に治外法権の租界を形成した。上海の共同租界の一角に作られた日本人街には10万超の人々が活動し、多くが長崎人だった。その歩みを長崎人の関わりを通して描く、日中関係の側面史。
目次
序言
Ⅰ「魔都」といわれた上海
Ⅱ 虹口に形成された日本人街
Ⅲ 上海と長崎の結びつき
Ⅳ 上海の夜を彩った長崎の女性たち
Ⅴ 増大する日本人の進出
Ⅵ 上海の反日ストライキ――「五・三〇運動」
Ⅶ 第一次上海事変(1932年)――戦争のなかの上海
Ⅷ 第二次上海事変(1937年)――日本の上海占領へ
Ⅸ 中国から見た二つの上海事変
Ⅹ 日本人街の崩壊と上海日本人居留民の引揚げ
後記