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われわれの社会および日常生活にとって身近でかつ重要な“政治”を取り巻くさまざまな問題に対して、各種データに数学、統計学、情報科学、ORなどの理論や手法を適用しつつ、定量的、そして実証的に分析しようとする学問分野、それが数理政治学である。研究対象としては選挙、投票行動、公共選択行動、社会調査、社会構造、住民意識など、かなり広範に及んでいる。日本応用数理学会の数理政治学研究部会では、このような対象に対して長年にわたって研究会を主宰し、数多くの問題に対して取り組んできた。
本書では数理政治学に関わる、議席配分、一票の格差、議員定数、投票システム、社会的競争といった多くの問題をとりあげる。構成を選挙の数理、投票の数理、公共選択の数理の三つに大きく分け、各部に関連するテーマで専門外の人々にも容易に読めるように執筆している。多くの人の好奇心をくすぐる1冊となろう。