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歴史を知る・学ぶ・考える、その面白さを呼び起こす!歴史の記録に残されていない人びと、未解決の事件……歴史研究者たちが「人」に立ち返り、史料から多様な人びとの営みを掘り起こし日常を共に紡ぐことの意味を問う論集。
目次
第一部 記憶に広がる出来事の世界
活動家ブルース・ハートフォードとの対話から(樋口映美)
スキワーキー墓地にて(デイヴィッド・セセルスキ)
「邦人七名殺戮」の風説
──トレオン中国人移民虐殺事件(1911年)と日本人移民(佐藤勘治)
シルヴィア・ヒルの巧みな生き方(ジャーマ・A・ジャクソン)
第二部 モノ(史跡・写真)から広がる日常世界
奴隷所有者ベネハンの家(ノースキャロライナ州ダーラム郡のスタッグヴィル史跡)
(ヴェラ・セセルスキ)
ストリートで働く新聞売りの子どもたち
── 20世紀前半のメキシコ・シティの貧困のなかを生きる(青木利夫)
マックスウェル・ストリートの音風景
──戦間期シカゴの路上マーケットをそぞろ歩けば(髙橋和雅)
第三部 事件・出来事に見える日常世界
わずかばかりの自由
──マリア・リーの生活(1840年代のミシシッピ州で)
(ヘザー・A・ウィリアムズ)
エリザベス・ミード・イングラムの日記を読む(佐々木孝弘)
石鹸がもたらした人びとの生活の近代
──19世紀イギリスの場合(永島剛)
母が子どもを手放す時──ベトナム戦争と国際養子縁組(佐原彩子)
第四部 人の意識が変わるとき/かかわりが変える世界観
価値観の分断線がゆらぐとき
──ニューヨークのデパート女性従業員と女性覆面調査員(1913年)(兼子歩)
誰のためのフェミニズムか
──福祉権活動家ジョニー・ティルモンと歴史家シャーナ・バーガー・グラック(土屋和代)
「点」の人びとをつなぐ
──岩手県北の生活記録運動(大串潤児)