エラーが発生しました。
歴史を体感させる演劇とアニメーションの可能性!
アニメーションや演劇を通して歴史を「体感する」ことを提唱し、演劇を通してその地域を全体的に考える意味を再確認するとともに歴史を学び、そこで造られる文化のハイブリッド化がグローバル文化の先例になることを示す。そして、アニメーション・ドキュメンタリーを検証する場を、「個人から」世界史を捉え直す場として提唱する。
目次
はじめに――歴史を「下(市民など)から」見ていくために
第一章 映像で歴史を体験する――アニメーションの「イラスト化」と「コンテクスト化」
1 アニメーションと歴史教育
2 『リヴァイアサン』の映像を「遅回し」したら見えてくるもの――イラスト化
3 1950年代から60年代にかけての実験的アニメーション――コンテクスト化
第二章 歴史、事実とアニメーション――ドキュメンタリーとの接点
1 クルレジャのバラードで描くクロアティアの人々の歴史認識
2 英雄物語を映像にしながら感じ取るクロアティア史の事実
①『ウスコク/キリスト教世界の英雄』
②『ストヤン/境界の英雄』
③『反逆の大貴族ズリンスキ』
3 アニメーション・ドキュメンタリーで歴史を体感する
第三章、演劇『スリーウインターズ』と「体感する世界史」――要としての家族、事実とフィクションの間
1 『スリーウインターズ』の脚本の構成――グローバル化とローカルなクロアティア史
2 家族から世界や国家が見えた──小さな国の、女性の視点で
①スリーウインターズの登場人物
②スリーウインターズのあらすじ
3 日本の文学座による表現の特徴──日本人の多くにクロアティア史が伝わった
①舞台空間
②舞台美術、小道具
③演技
4 歴史の事実とフィクションを「下(個人や周辺地域)から」積み上げること
①『スリーウインターズ』――個人的現実と公的現実の間
②事実を捉える枠組みとしての東欧――帝国の間の小国群
③むしろバルカンから始める新しい歴史の捉え方、描き方
まとめと結び