〈狭さ〉の美学

近藤 祐 著

1,500円(税込)

株式会社彩流社

日本文化における〈狭さ〉の価値と魅力。〈狭さ〉とはただのデメリットなのだろうか。都市空間において排他的敵対的な〈広さ〉に囚われ自閉する私たちに、〈狭さ〉が内在させるものはいかなるアンチテーゼとなりうるのか。

目次
第1章 隠者たちの草庵

方丈庵 その〈狭さ〉の意味 
「かたち」ではないものとは何か?
『徒然草』の倫理
芭蕉は何故さまようのか?

第2章 茶室という小宇宙

一休禅師 珠光 紹鷗 利休
〈狭さ〉と無限
「只麼(しも)」なる美

第3章 南画 または絵のなかに棲むということ

中国山水画史の憂鬱
南画に見る「私たち」

第4章 どうすれば良いのか

現代都市における〈狭さ〉
赤ちょちんの永遠 
〈狭さ〉という生き方