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DIYで小さな家を建てたり、書斎として小屋を設けたり、在宅ワークや移住など暮らし方の変化に伴って、「小さな空間」への注目が高まっている。実際に手を動かしてつくることの楽しさが味わえること、解体・移築が容易なこともその理由だろう。日本建築史意匠を専門とする松崎照明氏によれば、元来、日本では山修行のための行者の庵や鴨長明の方丈庵、茶室など、小さな建築が重要な役割を果たしてきた。また名建築として知られる千利休の「待庵」や、コルビュジエの「カップ・マルタンの休暇小屋」をはじめ、小さな空間には設計者の創意工夫が凝縮され、自然の要素を取り込んだ豊かさがある。特集では、現代の極小空間7題を紹介する。また、ジャン・プルーヴェも多数の小屋を手がけたが、2022年秋に開催され、BCC組立式住宅の実物展示などで話題となった「ジャン・プルーヴェ展 椅子から建築まで」(東京都現代美術館)の山名善之氏によるレポートも掲載する