黒潮文明論

稲村 公望 著

2,800円(税込)

株式会社彩流社

奄美生まれの著者が、日本列島に沿って流れる「黒潮」にまつわる様々な物語を縦横無尽に語る。現地調査の成果に加え、博覧強記の知識によって、黒潮が洗う島々の習俗、文化、言語、食、そして海沿いに建つ原発にまで話題は及ぶ。

目次
●黒潮洗う大日本の島々に神は宿る。
●黒潮に乗って蝶が渡る。
●黒潮が作った伊豆の結界。
●温暖な気候と風土は黒潮の賜。
●「谷」と「沢」の東西の違い。
●海と山とー黒潮文明の往還。
●母なる「アマ」と「アメ」。
●黒潮と海神国の系譜。
●寒さと塩と黒潮の民の関係。
●黒潮の民と色彩の関係。
●南洋諸島と黒潮民族日本の責任。
●黒潮民族による壮大な言語の伝播。
●黒潮の島々への疾病の侵入。
●原発が破壊した日本の浜辺。
●琉球と熊野を結ぶ黒潮の道。
●原発に変わりうる黒潮発電。
●西郷隆盛の南島憧憬。
●黒潮言語(島言葉)の豊かさ。
●徳之島方言の研究。
●日本列島は同一言語である。
●日本漆文化の起源と伝統。
●鹿児島神宮と隼人。
●日本の巨木クスノキは黒潮植物。
●黒潮の流れの北辺を行く。
●米帝国主義の膨脹と捕鯨。
●鎖国日本利尻島に渡来した米国人。
●アイヌと黒潮文明。
●各国が領有を争う黒潮の海。
●黒潮文明の漁獲遺構。
●南米起源の古代人類は存在するか。
……など