いつか来るとわかっていた介護

今泉 容子 著

2,200円(税込)

株式会社彩流社

本書は、前半部で著者が体験した「リアル」な介護・看護の問題を、
後半部では、日本の映画作品において表象された「フィクション」としての
介護・看護の問題を、重ね合わせることで、各時代背景を軸に批評を行った
ものである。

「経験したことを書いて社会のためになるような本を出しなさい」……
それは父から発せられたものだった。常に社会に役立つことを念頭においていた父。
その時は、自分の壮絶な経験を書くことはしなかった。しかし今回は書こうと決意した。
これによって社会への貢献が期待できるかもしれない。

多岐にわたる介護サービスを「利用者」の視点から具体的なエピソードに言及しつつ記述することで、映画とともに、介護に関わる問題点、及びその課題を探る。

【※近刊(刊行日、タイトル、販売価格等が変更になる可能性がございます)】

目次
【第1部・介護の現状】
第1章 スタートは要介護認定申請
第2章 ケアマネージャーを見つける
第3章 元気なときにデイサービスへ通う
第4章 ショートステイの体験と老人ホームへの入居
第5章 訪問介護を担うヘルパー
第6章 ヘルパーが書き記す介護記録
第7章 ヘルパーが引き出す利用者の内面
第8章 スーパーヘルパーの演技力
第9章 介護のゆくえとAI(人工知能)
【第2部・介護の映画】
第1章 ヘルパーを利用しない/ 1970年代/『恍惚の人』(豊田四郎監督)
第2章 自宅へ連れ戻し看取る/ 1980年代/『花いちもんめ』(伊藤俊也監督)
第3章 在宅介護の限界/ 1980年代/『人間の約束』(吉田喜重監督)
第4章 老々介護の明暗/ 1990年代/『午後の遺言状』(新藤兼人監督)
    『ユキエ』(松井久子監督)
第5章 デイサービスの登場/ 2000年代『アカシアの道』(松岡錠司監督)
第6章 在宅介護が成功した秘訣/ 2000年代/『折り梅』(松井久子監督)
第7章 ホームに入居する/ 2000年代/『そうかもしれない』(保坂延彦監督)
第8章 万歳、介護保険制度/ 2010年代/『ペコロスの母に会いに行く』(森崎東監督)