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米国ボストン美術館のアジア部長を戦前から戦後32年間勤めた人物、富田幸次郎の経歴や業績を探り、「ボストン日本古美術展覧会」開催ほか、その後の日米文化交流の道を新たに切り拓いた知らざる人物の歩みを明らかにする。
目次
はじめに
第一部 ボストン美術館アジア部キュレーターへの道のり
第一章 父親、蒔絵師富田幸七──漆の近代を見つめて(1854~1910)
第二章 幸次郎の生い立ちと米国留学(1890~1907)
第三章 ボストン美術館──めぐり合う人々(1908~1915)
第四章 目覚め──美術史家として(1916~1930)
――アーサー・ウエーリと司馬江漢の落款をめぐる論争考
第二部 富田幸次郎の文化交流──日米戦争のはざまを米国で生きる
第五章 祖国に国賊と呼ばれて(1931~1935)──『吉備大臣入唐絵詞』の購入
第六章 1936年「ボストン日本古美術展覧会」の試み(1936~1940)──戦間期における日米文化交流の一事例として
終 章 太平洋戦争とその後(1941~1976)
富田孝次郎年譜