我々の星のハルキ・ムラカミ文学

小島 基洋 編, 山﨑 眞紀子 編, 髙橋 龍夫 編, 横道 誠 編

2,300円(税込)

株式会社彩流社

ハルキ・ムラカミの文章はいかにして日本から世界=惑星の隅々まで届くのか。

村上春樹は、日本を舞台に日本語で描かれた作品を、日本から世界へ向けて発信し続けている。その意味では「日本のローカルな」作家ではなく、かといって「米国発のグローバルな」作家でもない。この「惑星的思考」ともいうべき村上春樹の世界観を、国内外の村上春樹/ハルキ・ムラカミ研究者が共に検証する珠玉の論考の集成。

目次
はじめに「日本」の村上と「惑星」のムラカミ
◉翻訳◉
第1章  ヨーロッパに浮かぶ二つの月
第2章  村上春樹『国境の南、太陽の西』の新旧ドイツ語訳
第3章  一九八五年の「相棒」とは誰だったのか
◉歴史/物語(hi/story)◉
第4章 『海辺のカフカ』における時空
第5章  村上春樹作品にみる「神話的思考」と物語の構造
◉海外作家◉
第6章 『羊をめぐる冒険』をめぐるゴールド・ラッシュの点と線
第7章  ここは僕の場所でもない
◉紀行◉
第8章  村上春樹の紀行文と小説における相互影響について
第9章 『ノルウェイの森』誕生の地 ローマ・トレコリレジデンス探訪記
第10章 『海辺のカフカ』を歩く
◉村上春樹関係年譜◉
おわりに 加藤典洋「的思考」と村上/ムラカミ批評の未来