光が彩るヒラメ・カレイ類養殖-生命科学から応用まで

水澤寛太 編, 中村 修 編

2,200円(税込)

株式会社恒星社厚生閣

ヒラメ・カレイ類(異体類)は、長年重要な養殖対象種とされてきたが、近年輸入量の増加や養殖対象種の多様化もあってその生産量は減少している。一方で、緑色LED光を用いた成長促進効果が確認され、「光養殖」による閉鎖循環飼育の省力・省コスト化の技術移転が急速に進んでいる。ヒラメ・カレイ類の光感覚、発生と変態、栄養同化に関する最新の基礎研究の紹介も交え、最終章ではその増養殖の変遷をまとめ、わが国の増養殖の将来に光養殖の進展が何をもたらすかを展望する。また、魚類の成長、回遊、生殖などに日長が重要なことはよく知られているが、光の質に関する研究は少なかった。この点でも今後の応用や進展にも期待したい。