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私たちが行う判断や意思決定には、「一貫しない」、「論理的でない」、「確率論や統計理論から逸脱する」等の非合理的な側面があるといわれている。本書では、そのような一見すると非合理的と思われる判断や意思決定に潜む「よさ」を解き明かす。
なぜ私たちは非合理的な判断や意思決定を行っているのであろうか。そもそも本当にそれは非合理的なのであろうか。
日常の中の様々な状況(他者とコミュニケーションを行いながら情報を得る、得られる情報が限定的である等)を踏まえると、私たちはやはり「よい」判断や意思決定を行っている。また、私たちの認知機能がもつ負の側面(覚えた内容を忘れたり、時に誤った形で覚えてしまったりすること)は非合理的な判断や意思決定を生み出すと思われがちだが、逆に「よい」判断や意思決定を促進しているのである。
本書では、私たちが普段気が付かないうちに行ってしまっている、バイアスに満ちた「よくない」判断や意思決定に関する事例や、よい判断や意思決定を行っていくために実世界でなされている様々な工夫や実践についても紹介する。
一般読者にも読みやすいように、日常的なトピックを多く取り上げ説明している。