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昨今のユーザは、製品やサービスの単なる機能だけでは満足せず、+αの要素によって価値が高められたものでなければ受け入れない時代となっている。その+α部分を担うのが「デザイン」と「人間工学」である。
モノやサービスを出せば売れるという時代は、「デザイン」と「人間工学」は別々に対応しても事足りた。しかし、現在のように、ユーザの微妙な感性、経験やストーリー性を考えたモノ作りが求められる時代になると、人間工学による「分析」とデザインによる「統合・可視化」を融合した「デザイン人間工学」が必要となる。
デザイン人間工学のフレームワークを適用することにより、魅力・独創性のある製品・サービスの開発や開発時間の短縮を図ることが可能である。「構造化コンセプト」という人間工学のフレームワークに従って製品やサービスの開発・構築を行うことで、誰もが70点以上のアウトプットを期待できるようになる。
優秀なデザイナーは頭の中で要求事項を構造化し、状況により要求事項のウエイトを変えることで対応している。「構造化コンセプト」はこのような優秀なデザイナーの有機的な造形やシステムをまとめる力をヒントに生まれたものである。
本書ではこのデザイン人間工学による製品開発やサービス構築の方法を、具体的かつ実践的に解説する。