大学新入生のための線形代数入門

石村 園子 著

2,200円(税込)

共立出版

 高校の新指導要領によるカリキュラム変更に伴い、2015年4月から“行列を学ばない(知らない)高校生”が大学へ進学します。そのため、従来の大学向け線形代数の教科書(行列が学習済みが前提)では、学生が授業についていけない状況が発生することが予想されます。そのような状況を踏まえて、本書は、行列未履修の学生に、旧指導要領の数学Cに含まれていた「行列」の内容を含みながら、線形代数の勉強を始められる入門書として企画されました。行列、行列式は一般の場合は避けて3次までにとどめ、その範囲で学習できる線形空間、線形写像、行列の対角化まで取り扱っています。また、練習問題の章(演習の章)を設け、解答もなるべく飛躍のないように解説してありますので、練習問題を有効に利用することで理解の助けとなるよう配慮いたしました。
 さらに、線形代数の一般論を学びたい学生にとっては、本書を学ぶことで、容易により抽象的な内容へ入っていける準備が整うことでしょう。
 本文も2色刷で読みやすい体裁を心がけ、イラストによる解説も多数掲載しています。