層とホモロジー代数(共立講座 数学の魅力 5)

志甫 淳 著, 新井 仁之 編, 小林 俊行 編, 斎藤 毅 編, 吉田 朋広 編

4,400円(税込)

共立出版

 ホモロジー代数や層の理論は、今や現代数学の多くの分野の記述に欠かせない、重要な基本言語であり、現在でも拡大発展を続けている理論である。
 本書では、基本的な集合論以外の予備知識をほとんど仮定せずに、環と加群の定義から始め、加群のホモロジー代数的理論、圏の一般論、抽象的なホモロジー代数の理論、層の理論について、古典的かつ基本的な事項にしぼってそれらをできる限り明快かつ簡潔に説明していく。環上の加群に特有な事象よりも、一般的に成り立つ抽象的な事象を重視する。
 ある専門分野に特化した書き方はしていないが、それゆえ数学のどの分野に進むとしても役に立つ内容である。本書読了後、数学のどの分野を勉強するとしても役に立つ、数学の専門的勉強の基礎が得られるであろう。