海洋生態学(シリーズ 現代の生態学 10)

日本生態学会 編, 津田 敦 担当編集委員, 森田 健太郎 担当編集委員

3,740円(税込)

共立出版

 海洋生態学は、生態学、海洋学、水産学など幅広い裾野を持った広大な学問分野である。本書では、まず、バックグラウンドとしての物理環境、化学環境を概説し、さらに、生態学的な面白さに至るために必要な海洋学的な知識を盛り込んだ。
 また、本シリーズに通底する、テクノロジーの進歩と人間社会との関係についても触れ、本書においては、人間以外の生物と環境が織りなす生態学に加えて、人間活動との関係に1章を割いた。
 海洋は、生物にとってその起源であり、35億年の競争、適応、進化が刻み込まれている場所である。生態学にとって、その広がりと歴史は、限りないポテンシャルを与えている。海洋を知り、海洋生態系を知り、そこから受けている恩恵と恩恵をもたらす仕組みを、多くの人に知ってもらいたい。