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本書は、これから言語学の勉強や研究を始めようという方や、言語学を始めてからまだ日が浅いという方が、「実験を用いた言語研究」の立場から言語について学び、科学的な研究を行えるようになるための入門書である。言語学、心理学、脳科学など多様な観点からの研究が取り上げられており、最先端の研究トレンドに触れながら言語学の基礎を固め、統計的な視点を養うことができる。
本書は次のような構成となっている。第I部(第1~6章)では、言葉の世界を言語の単位(音、単語、文など)ごとに分けて紹介し、各章の前半でその章で取り上げる言語単位について知っておくべき基礎事項を解説する。各章の後半では、具体的な研究事例を掲載して研究手法や統計分析について紹介するとともに、興味深い言語現象なども取り上げる。第II部(第7~12章)では、言葉の世界を運用の観点から分類し、解説する。第II部の各章も前半で基礎知識を身に付け、後半でより実践的な事例に触れられるような構成になっている。第III部(第13~17章)では、言語の研究で有用な統計手法や統計ソフト、ならびにその使い方について、予備知識のない人にもわかりやすいように平易に系統立てて解説する。
各章末には、練習問題とさらに学びたい人のための文献案内が掲載されている。練習問題の答案ができたら、巻末の「解答の手引き」でチェックしてみてほしい。