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『楽しみながら学ぶ物理入門』の姉妹書。前著では古典物理学の二本柱のうち、力学を中心に扱い電磁気学の記述は限定的だったが、本書は電磁気学を概観できる構成となっている。本書も前著と同様、大学基礎課程の講義(半期14回)を想定している。
広大な宇宙や極微の世界を除いた私たちの日常世界においては、電磁力が物質や環境を構成する主要な力となっている。静電気、磁石や電化製品はもとより、物質や生命体の成り立ち、電磁波のエネルギー、さらには夢多き未来科学技術を理解するためにも、電磁気は不可欠である。
本書は、そんな電磁気に親しむことに主眼を置く。各章ごとに「電磁気クイズ」、「映画の中の電磁気」、「科学史コラム」などを掲載しているところには、著者の工夫と電磁気学を楽しく学んでほしいという願いが込められている。
理工系学生はもちろん、電磁気を学び直したい一般読者など、幅広い方々に手に取っていただきたい、電磁気がぐっと身近に感じられる一冊である。