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『核酸化学のニュートレンド―DNA・RNAの新たな可能性を拓く―』を2011年に刊行してから10年が経った.この間,核酸化学研究は大きく前進し,次つぎと新たな知見が見いだされた.本書ではこの10年の進展を中心に,最先端の研究から将来展望まで,核酸化学の最前線を紹介する.
<目次>
巻頭カラー 写真で見る進化を続ける核酸化学
PartⅠ 基礎概念と研究現場
1章 Interview :フロントランナーに聞く(座談会)
神谷 真子准教授(東京大学),建石 寿枝准教授(甲南大学),永次 史教授(東北大学),山吉 麻子教授(長崎大学),聞き手:杉本 直己教授(甲南大学)
2章 核酸化学を知るための基礎
Basic concept-1:細胞内の核酸物理化学 高橋俊太郎(甲南大学FIBER)・杉本 直己(甲南大学FIBER&FIRST)
Basic concept-2:バイオセンシングと核酸分析化学~エピゲノムとその解析~ Zou Tingting・竹中 繁織(九州工業大学大学院物質工学研究系)
Basic concept-3:ナノテクノロジーと核酸有機化学 平島眞吾・朴昭映・杉山 弘(京都大学大学院理学研究科)
3章 核酸化学の歴史と展望 中谷 和彦(大阪大学産業科学研究所)
4章 学会・研究会・シンポジウムレポート 和田 健彦(東北大学多元物質科学研究所)
PartⅡ 研究最前線
1章 反応性人工核酸の創製 永次 史・鬼塚和光(東北大学多元物質科学研究所)
2章 光応答性DNAの搭載によるナノマシンとナノ構造体の光制御 浅沼 浩之・神谷由紀子(名古屋大学大学院工学研究科)
3章 小分子による特定遺伝子発現制御 板東俊和・杉山 弘(京都大学大学院理学研究科)
4章 刺激応答型人工核酸 和田 健彦(東北大学多元物質科学研究所)
5章 化学修飾を導入した核酸アプタマー開発の進展 片岡由佳(日本大学文理学部)桒原 正靖(日本大学大学院総合基礎科学研究科)
6章 機能性RNA-タンパク質複合体 仲野瞬・森井 孝(京都大学エネルギー理工学研究所)
7章 構造モジュールの集積と再構成によるRNA触媒の人工ナノ集積 井川 善也(富山大学学術研究部)
8章 遺伝コードの改変と拡張:タンパク質への非天然型アミノ酸の導入 木本路子・平尾 一郎(Institute of Bioengineering and Bioimaging,A*STAR)
9章 DNAバイオセンサー 佐藤しのぶ・竹中 繁織(九州工業大学工学研究院)
10章 DNAナノテクノロジーと1分子科学:1分子で捉えるユニークな生体分子反応 遠藤 政幸(関西大学先端科学技術推進機構)
11章 機能性DNAによるケミカルバイオロジー 植木亮介・山東 信介(東京大学大学院工学系研究科)
12章 細胞内ではたらくRNAを観るための化学 森廣邦彦(東京大学大学院工学系研究科)・岡本 晃充(東京大学先端科学技術研究センター)
13章 核酸とカチオンの特異な相互作用 井原 敏博(熊本大学大学院先端科学研究部)
14章 遺伝子発現における核酸の新機能 松本 咲(甲南大学FIBER)・杉本 直己(甲南大学FIBER&FIRST)
15章 ゲノム編集の光操作 佐藤 守俊(東京大学大学院総合文化研究科)
16章 細胞運命制御システムのiPS細胞研究への応用 弘澤萌・齊藤 博英(京都大学iPS細胞研究所)
17章 非二重らせん核酸のセンシング 吉田亘(東京工科大学応用生物学部)・池袋 一典(東京農工大学工学研究院)
18章 非二重らせん核酸を標的とする小分子 長澤 和夫(東京農工大学大学院工学研究員)
19章 核酸医薬ベンチャーの起業と挑戦 和田 猛(東京理科大学薬学部)
PartⅢ 役に立つ情報・データ
① この分野を発展させた革新論文36
② 覚えておきたい関連最重要用語
③ 知っておくと便利!関連情報