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計算機代数とは、「方程式を解きたい!」という構成的代数学と、「計算機に解かせたい!」という計算機科学の融合によって生まれた、代数的算法の設計、解析、実装から応用までを行う分野である。計算機の発達と普及、そして進化に伴って、様々な分野において必須のツールとなってきており、また、MathematicaやMapleといった数式処理ソフトウェアの根幹をなしている。
本書は、最大公約因子計算、因数分解、実数根の分離などにおいて国内での第一人者またはそれに準ずる研究者が、計算機代数の基礎理論を、最新の研究成果を含めて詳説する。計算機代数の研究対象は幅広いが、本書では特に、高等学校で習うユークリッドの互除法や多項式の因数分解など、比較的身近な問題のみを取り扱う。計算機代数に関して知りたい読者にとって、格好の1冊となろう。