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近年、計算科学分野の重要性がますます高まっている。とくに数値計算法は、流体計算等の大規模シミュレーション、データの統計的解析や最適化・可視化などに応用され、現代科学を支える重要な基盤技術である。
本書では、計算科学で用いられる代表的な数値計算アルゴリズムについて、線形方程式を始めとした10の分野を通じ、その数理的原理と特長の解説をおこなう。さらに、安定性・数値誤差・QR法による収束解析などについても詳細に議論した。分割統治法などの、非常に有用ながらもこれまでの数値解析の入門書ではあまり取り上げられなかったアルゴリズムも積極的に取り上げるなど、これから計算科学を志す読者が、幅広い知識を無理なく学習できるよう配慮した。