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水野 忠則 監修, 石田 賢治 著, 小林 真也 著, 佐藤 文明 著, 中條 直也 著, 寺島 美昭 著, 南角 茂樹 著, 宮内 直人 著, 山口 弘純 著, 山下 昭裕 著, 水野 忠則 著
3,190円(税込)
マイクロエレクトロニクスの発展によって、コンピュータがますます高性能、低価格、小型化し、世の中至る所にコンピュータが存在する「ユビキタスコンピューティング」、また、地球上どこにでも浸透して存在を気にする必要がない「パーベイシブコンピューティング」の時代が到来した。現在のコンピュータの代表であるパソコン、タブレットコンピュータ、そして、ほとんどの人が利用しているスマホ、それらが、ネットワークを介して、Webサーバなどと、それぞれが有機的に関係しつつ、統合的にシステムを形作っており、これらの基本となる技術が、本書で述べる分散システムである。
分散システムは、コンピュータとネットワークの両者を統合化するための技術であり、本来1台単独で動いていたコンピュータをネットワークで結び付けようとするものである。それも単に回線で結び付けるものでなく、複数のコンピュータを相互に有機的に結び付け、全体が巨大な情報システムとして動作させるものである。このような分散システムを実現するためには、分散システムアーキテクチャ、プロセス、クライアントサーバ、通信、名前付け、時計と同期、フォールトトレラント性、セキュリティ、分散ファイル、オブジェクト、分散Webシステム、パーベイシブシステム、分散組み込みシステム、密結合型分散システムなど各種の新しい技術が必要となる。これら技術を本書ではわかりやすく、かつ親切に説明する。
第2版にあたっては、初版刊行時からの技術革新を踏まえ記述内容のアップデート、また新たに分散システムの事例(ファクトリーオートメーション、車載電子システム、電力通信システムとスマートメーター)を紹介する第15章を新設した。