入門経済刑法

穴沢大輔 著, 長井長信 著

2,970円(税込)

信山社出版株式会社

◆法学を学ぶ学生からビジネスマンまで広く想定した、事例やコラムで具体的に学べる経済刑法の入門書◆

・各章冒頭に「事例」を掲げて,基本事項を確認しながら事例の解決案を考える、実践思考を鍛錬しながら学べるテキスト。

●消費者トラブルや刑事事件など、知らぬ間に犯罪に加担?毎日の日常生活でも、意外に身近なところに経済刑法の問題が潜んでいる。急増する若者被害の「予防策」として、法規制や罰則など、刑法の基本から応用までを事例で学ぶ、経済刑法の入門書。本文の【リンク集】に即アクセスできるQRコード付。

・〈はしがき〉より抜粋
「経済刑法は,刑事法の「応用」と位置付けられ,法学部や法科大学院での刑法総論や刑法各論の講義を履修したうえで学習されることが多い。経済分野に関連する法律は専門的な内容を伴うものであり,そこから生ずる刑事事件に対応するためにも,基本的な刑法(及び刑事訴訟法)の内容を知らなければ,その法律に規定されている罰則の適用について正しく理解することは難しい。その意味で,刑法の基本的事項を十分に習得したうえで,応用としての経済刑法を学ぶことが重要である。
その一方で,法律への理解が及ばずに消費者トラブルに巻き込まれる若者がおり,法教育の重要性も指摘されるところである。そこではさらに,自分の知らないうちに刑事事件に加担してしまう若者も少なからずおり,そうした若者に対する「予防策」も必要であろう。また,法律学を学んだ人であっても専門的な経済分野に関する法律(刑罰法規)や事件を知らないまま社会人となる人も多いように思われ,一定の基本的な経済刑法の知識を身につけておくことは,将来を見据えると大切であろう。
本書は,こうしたことをふまえ,①刑法を学んだ法学部生や法科大学院生には,経済分野における諸法律の基礎を知ったうえで,これまでに習得した刑法の知識を思い返しながら学んでもらうことを目指し,また,②経済分野に興味のある一般の大学生や経済活動に携わっている社会人のような刑法学の初学者や未習者の人々にも,経済犯罪の処罰の現況を知り,そこから刑法学の基礎を学んでもらうことを目指した経済刑法の入門書である。」