教育の自律性と教育政治: 学びを支える民主主義のかたち

荒井 文昭 著

4,400円(税込)

大月書店

学ぶ権利を保障するためには、教育職員の専門性に基づく、学校や公民館などでの自律的な教育活動が欠かせない。
しかし他方で、東京・大阪で典型的に見られるように、教育現場に対する統制の強化が、「民意」の名のもとに進められてきた。
本書は、自律的な教育活動を支える、教育における民主主義のあり方を、実践的・理論的に探る。

【目次】
序 教育に求められる自律性と教育政治 

第一部 「民意」拡散と教育政治の変容
第一章 「民意」拡散による教育専門職裁量の縮小
第二章 教師教育における専門的自律性と正統性
第三章 教育機関の管理運営における民主主義をめぐる課題

第二部 「公正な民意」と教育政治のかたち
第四章 「民意」拡散に対置しうる「公正な民意」のあり方
第五章 学校を基礎とした民主主義のあり方
第六章 教育管理職人事における政治の位置

結 “本当の世界”についての学びを支える教育政治のかたち

【著者】
荒井文昭(あらい ふみあき)
1959年生まれ。東京都立大学人文社会学部教授。NPO法人多
摩住民自治研究所理事長。
主な著書
『教育管理職人事と教育政治─だれが校長を決めてきたのか』(大月書店、2007年)
『市民立学校をつくる教育ガバナンス』(共編著、大月書店、2005年)