歴史否定とポスト真実の時代: 日韓「合作」の「反日種族主義」現象

康 誠賢 著, 鄭 栄桓 監修, 古橋 綾 訳

2,640円(税込)

大月書店

韓国で10万部以上、日本で40万部以上売れた『反日種族主義』。日韓の右派ネットワークが作り出したそのからくりを暴きだし、「実証主義」を掲げる彼らの主張と論理を元の資料から読み解き、その虚構をはがしとる。

【推薦】吉見義明氏(中央大学名誉教授)

主な目次
日本語版への序文
はじめに

プロローグ 脱真実と歴史否定、『反日種族主義』
 
第1部 「反日種族主義」とは何か
1 2019年、「反日種族主義」現象
2 「教科書右派」の誕生、2005年の韓国と1997年の日本
3 2013~2015年、反日民族主義を攻撃せよ
4 『反日種族主義』の方法と論理

第2部 『反日種族主義』の主張を批判する
1 日本軍「慰安婦」は「性奴隷」ではなく稼ぎの良い「売春婦」だった?
2 誘拐や求人詐欺はあったが、奴隷狩りのような強制連行はなかった?
3 民間の公娼制が軍事的に動員され編成されたものだから合法?
4 「慰安婦」個人の営業で、自由廃業の権利と自由があった?
5 需要が確保された高収入の市場で、少なくない金額を貯蓄し送金した?
6 「慰安婦」と女子挺身隊を混同している?

第3部 資料と証言、歪曲や奪い取ったりせず文脈を見る
1 連合軍捕虜尋問資料をどのように読むか
2 日本軍「慰安婦」被害者の話をどのように聴くのか
3 惜別のアリランを歌う朝鮮人「慰安婦」――ビルマ・ミッチナーの朝鮮人「慰安婦」の話
4 戦利品として残された臨月の「慰安婦」――中国・雲南省松山と騰衝の朝鮮人「慰安婦」の話
5 日本軍「慰安婦」、米軍・国連軍「慰安婦」、韓国軍「慰安婦」――李栄薫の「我々の中の慰安婦」論に答える

エピローグ ポスト真実の時代、否定とヘイトにどう応じるか

補論 否定の時代にいかに歴史を聴くか(趙 慶喜)

解説(鄭 栄桓)