生ける世界の法と哲学―ある反時代的精神の履歴書

井上 達夫 著

5,720円(税込)

信山社出版株式会社

実践と原理を結ぶ、40年間の知の行路、その「回顧的総括」と、いま熱きメッセージを込めた「未来への提言」。三島由紀夫の死の衝撃が機縁となって法哲学の道を歩み始めた井上の、その言論実践をフォローアップする試み。この一冊は、井上の輪郭が見通せる鳥瞰図でもある。暴走する世界と迷走する日本への反時代的「檄」。

【目 次】
◆第一章 日本は何処へ行くのか
1 時代に問う ― 虚偽が真理に勝つのか
2 〈戦後〉から〈戦後以後〉へ
3 「保守」対「リベラル」図式の混乱を正す

◆第二章 立憲民主主義の成熟に向けて
1 九条論議の欺瞞を断つ
2 天皇制と民主主義
3 立法と司法を建て直す

◆第三章 世界と向き合う
1 国際社会に正義はあるのか
2 欧米中心主義を超える視点

◆第四章 知の在り方を問う
1 知と実践
2 正義論の批判的組換え
3 批評という営為

◆第五章 人生と法哲学
1 人生を/人生から考える法哲学
2 「自分史」的省察
3 逝きし先達に捧ぐ