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あがり症に20年も悩まされてきた私からあなたにお伝えしたいこと
あがり症とは、人前で何かするときに極度の緊張を伴う症状のことを言います。
誰しも人前でスピーチするときや、大人数での発言などは緊張しますよね。
しかし、あがり症の人は人前で何かするのが異様なほど恐ろしく、人によっては自分がおかしくなってしまうのではないかと思うほどの恐怖を感じます。
かくいう私自身も、20年にわたってあがり症に悩まされてきました。
私がその状況から抜け出そうと決心した出来事があります。
ある日、秋田にある実家に帰郷したときのことです。
こたつの中で母と向き合っているとき、何の前触れもなく突然、全身に緊張が走ったのです。
私は愕然としました。
「もう一生、誰かの前でも心から安心し、リラックスすることはできないのではないか……」
そんな恐怖と不安が重くのしかかりました。
追い詰められた私がようやくたどり着いたのが、この本でご紹介する「森田療法」と「アドラー心理学」です。
この本で書いているのは、あがり症を治すためだけのハウツーではありません。
本当の意味で「あがり症を克服」し、自分らしく幸せに生きるための「生き方の指針」です。
私自身の体験に加え、私のところに相談に来られた7名の方の事例を交えながら、そのエッセンスをご紹介します。
本書を読んでくださったあなたがあがり症の苦しみから解放され、今よりも楽に生きられるようになることを心より祈っています。
▼著者紹介
佐藤健陽
佐藤たけはるカウンセリングオフィス代表。アドラーカウンセラー、社会福祉士、精神保健福祉士などの資格を持つ。
福島大学卒業。高校の頃にあがり症を発症し約20年悩み克服に至る。
現在はあがり症のカウンセリングやセミナーを開催中。アドラー心理学ライフスタイル診断をライフワークとする。
著書「あがり症は治さなくていい」(旬報社)。
▼目次
はじめに
第1章 そもそもあがり症とは?
あがり症は治るものではなく、忘れるもの
こんな人はあがり症になりやすい
あがり症の人が苦手としやすい場面
第2章 あがり症を克服した7人の事例と解説
事例1 あがり症克服のカギは「逆説」である
事例2 行動を意識したらいつの間にか克服していた
事例3 “意味”を見出せば恐怖を越えられる
事例4 生きる目的をもつ人はあがらない
事例5 “やるべき”から“やりたい”へ
事例6 執着を手放せば改善する
事例7 “感謝探し“を続けたらいつの間にかあがり症ではなくなっていた
第3章 あがり症を治すとはどういうことなのか?
「ま、いっか」が克服のカギ
自分の価値は自分で決める
あがり症を「言い訳」にしているうちは治らない
もし周囲にあがり症の人がいたら?
おわりに ~あがり症とは生き方の病~