医療界におけるブロックチェーンの可能性/株式会社エムネス[全4頁]

映像情報メディカル 編

500円(税込)

産業開発機構株式会社

深夜の総合病院。ひと気のない放射線科に1人のハッカーが侵入し、PACSにウイルスを忍び込ませた。ウイルスは瞬く間にサーバ内の画像に感染。画像からがん病巣を消し去り、逆に、正常な画像に架空のがん病巣を描き加える。後日、医師はハッキングに気づかず、がん病巣が消された画像を見て、いつものように所見を書く。
「異常ありません」まるでハリウッドのサスペンス映画のようだが、これは娯楽作品ではない。イスラエルのサイバーセキュリティ研究者による、実証実験のドキュメント映像である。肺がんCT検査を対象にした彼らの実験によると、医師は改ざんをほとんど見抜けなかった。架空の病巣を見て、がんだと「誤診」した症例は、実に99パーセントに上ったという。これには、おののかずにはいられない。当社の画像診断システム「LOOKREC」はGoogle社のクラウドを利用しており、オンプレミスよりは安全だと自負している。しかしそれとて、内部犯行には一体どれだけ抑止効果があるだろうか。ある調査結果によると、医療界におけるハッキングの57.5%は内
部犯行だという。もし、社内の関係者が「がんだと誤診させて保険金をだまし取ろう」と考えていたら…。