ウェアラブル手術灯(OPELAⅢ)の開発と、低侵襲外科手術への適応性について/太陽商事株式会社[全5頁]

映像情報メディカル編集部

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産業開発機構株式会社

近年、外科手術分野での先端技術による支援体制が進化しつつある。外科手術の発達に重要なもののひとつに「低侵襲外科手術」がある。外科手術では治療を行う際、治療を施す部位(病変部)だけでなく、そこへ到達するまでのアプローチの方法・手術作業領域の確保が必要である。そのためには、当然ながらお腹の皮・筋肉を切って腹腔内に手や手術器具を入れなければ、手術は不可能である。患者にとって低リスクで好ましい方法として、内視鏡手術が進歩してきた。外科手術でのダメージの大きさは、手術後の回復スピード、術後の合併症・後遺症の有無が左右されるため、近年では外科手術でも狭小部切開となってきており、手術時の患者へのダメージを与える可能性そのものをできる限り低減した手術方法が、低侵襲外科手術である。低侵襲外科手術では、狭小切開部より深い部位の手術をすることになり、広範囲を照明する無影灯(手術用照明器)では、表層部のみ明るく、深部には光が届きにくくなる。狭く深くなる低侵襲外科手術の課題を解決するには、高照度で深部に届く光
と機能コンセプトが必要であり、無影灯のない環境下でも手術を可能にする新たな照明装置が必要になる。無影灯でもなく、ヘッドライト照明でもない、新たなコンセプトモデルとして生まれたのが次世代照明となるウェアラブル手術灯『OPELAⅢ』(以下、OPELAⅢ)である。OPELAⅢは、低侵襲外科手術の照明環境を改善するべく、2018年1月から市場投入を開始する。