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最近までの調香師は、職人気質をもって香料のすべてを経験的に体得し、知恵を働かせて芸術家として調香をしてきました。現在では、科学技術の進歩に伴い、調香技術の多くが明らかにされ、調香師の仕事内容が変わるとともに調香の手法も大きく変貌しています。これからの調香師は、「香りとは何か」「人間は香りをどのように感知しているのか」「香りを発する香料の物理化学的特性とは」という調香上の本質的な課題を科学的に理解し、化学物質としての香料の物理化学的特性を巧みに操る技術をマスターすることが求められます。 本書は、わかりにくい調香行為を「香り創りをデザインする」という視点で解説するとともに、香料素材の紹介は調香師が利用しやすいように、今までのどの書籍にも見られない香調分類としました。また、香料の基礎から最終製品に応用するまでを網羅的にまとめたので、この本一冊あれば現代調香のすべてがわかるように編集されています。座右の書として活用していただければ幸いです。