季刊刑事弁護85号(2016,spring)

季刊刑事弁護編集部

2,000円(税込)

現代人文社

[特集1]司法と福祉との連携
[特集2]GPS捜査の問題点と刑事弁護の課題
[特集3]接見交通権をめぐる今日的問題
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[特集1]司法と福祉との連携
コミュニケーションから考える福祉的支援と刑事弁護―本特集の趣旨 鈴木一郎
社会福祉士・田村満子さんに聞く 司法と福祉の連携をどう築くか インタビュアー:高橋昌子
福祉的支援の構築について——弁護士の視点から 辻川圭乃
[事例報告]傷害被告事件 事件当時の状況を顕出して執行猶予となった事例 我妻路人
[事例報告]非現住建造物等放火被告事件 自閉症スペクトラムをもつ被告人の弁護 高橋映次
[事例報告]強姦致傷被告事件 触法障害者と向き合う 西村武彦
[事例報告]脅迫被告事件 発達障害の疑いのある若年被告人 東 祐紀
座談会 障害のある被疑者・被告人に対して弁護士は何ができるか 石側亮太/小倉悠治/中井真雄/ 西村武彦/金杉美和
「司法と福祉との連携」における弁護士の立ち位置——目的は、再犯防止ではなく、社会における生活再建である 大杉光子
東京TSネットの活動―弁護人とソーシャルワーカーをつなぐ挑戦 浦崎寛泰

[特集2]GPS捜査の問題点と刑事弁護の課題
本特集の趣旨 高平奇恵
GPS捜査の法的規律 村井敏邦
アメリカにおけるGPS利用捜査と事前規制 指宿 信
事例報告 GPS捜査は令状主義を没却する重大な違法があるとした事例 亀石倫子

[特集3]接見交通権をめぐる今日的問題
刑事弁護の拡大・活性化と接見交通権 葛野尋之
接見交通権の調整原理について 田淵浩二
接見交通権と被疑者取調べ 石田倫識
最近の判例から「秘密の保護」を考える 村岡啓一

決定! 第13回季刊刑事弁護新人賞
[最優秀賞]被告人と向き合い突破口を見出した無罪事件——初めての刑事事件の報告 伊藤英範
[優秀賞] 出口効果に期待できない高齢者の入口支援 池田征弘
[優秀賞] 共に歩み、闘った2年 山田恵太
[特別賞] 9日間の闘い——「被告人を信じる」ということ 工藤ゆかり

この弁護士に聞く 秋田真志 インタビュアー:高平奇恵
取引的な司法―合衆国における答弁取引と冤罪 ルシアン・ダーヴァン/翻訳:指宿 信

[刑事弁護レポート]
被告人の指紋は別の機会に付着させた可能性があるとして無罪とした事例 辰巳創史
防犯カメラ映像やミトコンドリアDNAでは犯人性立証が不十分とした事案 金村 修/山田尚史

[連載]
事例から学ぶ証人尋問のテクニック!Part 2 専門家証人の反対尋問のコツ(その4)先生、それはちょっと…——あれっと思う専門家証言への反対尋問 大阪弁護士会刑事弁護委員会ダイヤモンドルール研究会ワーキンググループ
裁判員裁判事例研究シリーズ――スタッフ弁護士の実践から「被虐体験」に焦点を当てて犯情の主張をする必要性があった事例 法テラス本部裁判員裁判弁護技術研究室 
桜丘だより 触法障害者 櫻井光政
鑑定不正の見抜き レーダーチャートによるごまかし方 河合 潤
もう一歩踏み込んだ薬物事件の弁護術Part 2 指定薬物事犯の故意 小森 榮
法律家のための犯罪学入門  イタリアの包摂を支えるもう一つの専門職―専門教育士(educatore professionale) 浜井浩一
DNA鑑定はどこまで正当か DNA鑑定の正しい適用とその解釈(3)——確率的評価の正しい適用(1) 本田克也

[刑事弁護ニュース]
東京法廷技術アカデミー『ワークショップ基礎編2015秋』報告 自由な発想で、伝わる弁論を追求 白井淳平
[コラム]
毛利甚八さんを偲ぶ 編集部・成澤壽信
弁護士過疎地でガンバル 奄美群島をかけめぐって 清水沙知
ロー・スクール通信 ドーピングと司法試験 淵上春樹
新人弁護士日記 初回接見は2時間半以内に 小美野達之
シネマガイド サイド・エフェクト 加藤英一郎
[文献紹介]
実務に役立つ論文紹介 南川 学